あらすじ
15世紀半ばの朝鮮王朝。
息子のジニョン(イ・ジョンソク)、義理弟のペンホン(チョ・ジョンソク)とともに
田舎でひっそりと暮らしているキム・ネギョン(ソン・ガンホ)は、
人の「顔」を見るだけで性格や寿命まで見抜く観相師として、知る人ぞ知る存在。
ある日訪れた芸妓(キム・ヘス)に騙されるようにして、都で観相を始めるが、
宮廷で起きた殺人事件の真犯人を言い当てたことで人事官に抜てきされる。
時の王から、謀反を起こす相の者を探すよう命を受ける中、
ネギョンは王の弟・首陽大君(イ・ジョンジェ)が逆賊の相であると気づく。
「虎の相」を持つ左議政キム・ジョンソと、「狼の相」を持つ首陽大君との権力闘争に
ジニョン、ペンホンとともに巻き込まれていことになる・・・
極力ネタバレなしのレビュー
はじめはのんびりとした、若干コミカルな調子で進んでいくのですが、
首陽大君の登場で一気に緊迫感が!
首陽大君役のイ・ジョンジェ氏の存在感が、とにかく強烈でした。
悪役も似合いますね、ジョンジェ氏。
ソン・ガンホ氏は言うまでもなく、義理弟でいつもくっついているペンホン、
真面目な息子のイ・ジョンソクまで、安定の演技力で安心して見られました。
前半ののんびりムードから、だんだん緊迫感を増してきて
みんな良かれと思ってとった行動が裏目に出てしまい、
結果・・・
またその結末に至るまでに、序盤からちょこちょこと伏線がはられていて、
「ああ、あの時のあれがこうなるのか・・・」
という、つながった瞬間の快感も味わえます。
とはいえ、良い方ではなくほとんどが悪い方に当たってしまうので、
「外れてほしかったけど・・・やっぱりそうなるのか・・・」
という気持ちとが入り混じった複雑な感じですけれど。
全てを知ることができたとしても、必ずしも幸せになれるとは限らない、
(知ったことを元にどう行動するか、の方が大事)
最後のガンホ氏の姿が、なんともいえない気持ちになります。
とにかく、見応えのある映画でした。